人柱はミイラと出会う

人柱はミイラと出会う (新潮文庫)

人柱はミイラと出会う (新潮文庫)

石持さんは毎度「おー今回も面白い設定だなあ」とワクワクする気持ちと「えーその『論理』どうなん」「なんかその感情納得できん!」とモヤモヤする気持ちと両方出てくる作家さんですが、今回は、軽い短編集という感じで、まあ、軽いからなのかなんだかえらく強引な感じの推理になっちゃってたりするんですが、読んでる方も「えーそうなん(笑」で済むというか、どっちかというと設定の面白さのほうを楽しめる感じの本かなと。
日本が舞台なんですが、建築の工事が終わるまで基礎部分にお篭もりする人柱という職業があったり、知事は1月ごとに東京にいかないといけないという参勤交代があったり、女の人は結婚するとお歯黒をする習慣があったり、と、実際の日本とはちょっと違っておりまして、それにまつわるミステリーです。
ミステリーとしては「黒衣」がよかったかなあ。