クジラの彼
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 単行本
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「有能な彼女」の方は「海の底」の夏木と望の話。「海の底」ではいろんな事情で自分を閉じ込めてた望ですが、心を開いた夏木相手には現在がんがん開放してますよということで、望にベタボレの夏木はそれみてかわいすぎるとか思っちゃってるんですが、数カ月ぶりに会ったのに失言1個について日付変わるぐらいまで怒り続けるとかなんかもうほんとにめんどくさい。夏木の言葉が不器用なのは昔からわかってるんだからさ。しかしさんざん謝った挙句に最後の「久しぶりにあったのにごめんなさい」的な締めにぐっと来てる夏木・・・まぁ相性だよね・・・当人同士がいいならいいんだろうね・・・傍から見てると、望の「どれだけこんな自分を受け入れられるか」で夏木の優しさや愛情を確認するみたいなのがこの先エスカレートしていくんじゃないかと少々怖いです。
「ロールアウト」は・・・えーと輸送機のトイレの設計をめぐるお話と。トイレを個室に!という要望と、なんだっけ金額的な?スペース的な?重量的な?優先順位考えると無理!っていう判断とのせめぎあいから恋が生まれちゃうんですが。なんかこれも「やりこめてやったぜ」的な感じがちょっと気になったりね。反対派も別にいじわるで個室案却下してるわけじゃないんだから、実際は個室の必要性を訴えるだけじゃ問題は解決しなくて、じゃあその分どこをどのように削れるのかそれにはどんな妥当な理由があるのかってのもあわせないと無理だよね。そのへんが弱かったような記憶が。
「国防レンアイ」とか割と好きかな・・・と思ったけど、思い出してみればこれもヒロインの元彼がいかにもな悪者だったなぁ。うーむ・・・