Story Seller (ストーリーセラー) 2009年 05月号 [雑誌]

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最初に載ってる取説みたいなのはなんなのかなぁ。雰囲気作りかなんかですか?
写真は挿絵じゃないけど話の区切りやアイキャッチとして捉えてくれ、とかって、別にそう捉えることに異議はないけどそんなのは読んだ人がそれぞれすることじゃないの?本の読み方に指示があるなんて、なんか無粋な感じ。
物語にはそれぞれそれを語るのに適した分量があり・・・とかいうのも、何のために書いてあるかわからない。「沢木耕太郎って表紙に書いてあるから買ったのにちょっとしか載ってないじゃない!」とかって苦情が来るのかしら。
フィクションもありノンフィクションもあります、みたいなのも、読めばわかるし、例えば沢木さんのがエッセイと見せかけてフィクションでしたということでも別に何の支障もないし、しつこいけども、ほんとになんのためにこんなことを書いてあるのかわからない。

沢木耕太郎「マリーとメアリー ポーカー・フェース」

なんと沢木さん読むの初めてという。
これは、うーん、例えば飛行機の中のあの雑誌に載ってたら楽しく読めるかと思うけど、まぁ、なんということもない感じでした。

伊坂幸太郎「合コンの話」

面白かった。いろんな文体の意義がどれくらいあるかはわかんないけど(暗に「あんまり意味ないよね」っていってるわけではなくて、わかんないってことです)内心が括弧つきでくっついてる会話のとこがとても楽しかった。

近藤史恵レミング

サクリファイスと、vol.1と、同じシリーズですね。連続して読んでよかった…。話は面白かったけど、何気にちょっとだけリーダーらしくなってるかも、みたいなのがとって付けたような感じだった。まぁ、なんとなくそんな感じかもってなっていくのも、実際はありなんだろうけども。あと彼が沖縄にそれほど出たかった理由が何故かをちょっと知りたかったかも。

有川浩「ヒトモドキ」

残念ながら今回もかなり苦手。物語にはそれぞれ必要な長さが云々とこの本の冒頭にありましたが、この話、長すぎると思いました。親戚のおばちゃんがどれほどひどいかどれほどありえないかどれほどおそろしいか、それにどう対応したか、どんなひどい言葉が飛び交ったか、てことを延々50ページも書かなくていいと思いました。もっと簡潔な方が最後も締まる気が。

佐藤友哉「444のイッペン」

これもvol.1の続き。相変わらず語り口が面白い。けどまだ主人公の謎は続きそうで、というか、前回は謎を感じさせつつ明かさないっていう方針なのかと思っていたのだけど、今回読んで、次とかその次とかで徐々に明らかになっていきそうな感じで。そうすると1年に1回って厳しいなぁと思いました。

本多孝好「日曜日のヤドカリ」

なかなか楽しかった。前夫の全否定にならないところがよいと思いました。

米澤穂信「リカーシブル――リブート」

主人公の語りも面白いし、登場人物にも興味が持てるし、と楽しく読んでいたら突然終わり、ガーンと。今度出る長編の冒頭を短編仕立てにしてみました♪って、いや、長編は楽しみだけど、消化不良だよ!今回のミステリーのネタは、ブログ(米澤さんの)で読めそうなくらいのさくっとした1つだけだし。期待しただけにフラストレーション・・・ぐむむ