ゼロの焦点

期待してたより面白くなかった。。。松本清張といえば「ゼロの焦点」「砂の器「点と線」ってイメージだけども、その1つがこれかと思うと、ちょっと、期待度ダウン。
なんか、「これは間違いないことがはっきりした」とか「これは疑わしい」とかの基準が殆ど、主人公禎子ちゃんがそう思ったかどうかってとこにかかってて、ものすごい主観的なのが違和感。。。まぁ、本格推理?とかじゃなくてそういうもんだと思って読めば、これはこれでありなのかなぁ。
あとはテーマが重要だから、代表作にはいっているということなのかな。。。

ここからネタバレ↓
本多君。前半で色々と活躍していたのに、ウィスキーに毒混ぜて殺した犯人を追いかけていっておいて、疑っている相手からウィスキーを勧められて飲んでしまったのは、何故だい???ウーロン茶でも怖いのにまんまウィスキー飲んじゃうって。どういうこと。それが一番気になってしまいました。
一応、本多君はウィスキーを飲んで死んだ→犯人は本多君がウィスキーを飲めることを知っていた人物→前社長の家におじゃましたときに、夫人が勧めたウィスキーを本多君が飲んでいた→ジャーン!夫人が犯人!?の流れなんでしょうけど、そんなん別に、他にいくらでも知ってる人はいそうだし。。。つかもっと間口の広い、ビールとか、お茶とかにしといてもいいし…。そもそも失踪した人を探しに来たお客さんに昼間から酒を出すってのもすごいなぁと思ったけどねえ。まあ、昔だし、社長夫人だし、ありなのかなあ。。。とかって。
あとは、久子さん。旦那さんが死んだので会社に採用されましたっていうのが、えらいスピーディーだったのもちょっとびっくりしましたね。12月12日に亡くなって、ショックを受けて、んで引越しして働き始めて、まだ年内でしょ。普通次の年からとかにしそうだけど。受付なんだから、それまで働いていたひともいるでしょうし。まあ。いいんだけど。
そっちも忙しかったし、主人公禎子ちゃんも忙しかったね。見合い→結婚→新婚旅行→新婚生活数日→失踪。だもんね。それが禎子が生きている夫を見た最後だったっていうのがあまりに早くて思わず「早っ」とつぶやいてしまいましたよ。どんな感じなのかなぁ。結婚していいかなと思ったといっても、合計しても1ヶ月も一緒にいなかったような人。どんなだろう。
そういや禎子が、夫の兄やそのお嫁さんに向かっても「憲一」と呼ぶのも違和感あったな。そこが呼び捨てなのか?という。
昭和33年に26歳ということは、禎子ちゃんは昭和7年生まれくらいかぁ。ということは1932年生まれ、ということは、今77歳の人の若いころのお話なのか。東京の人はああいう話し方をしていたのかな。今の26歳よりは大人な感じだな。まあ、喋りが、ということで、26歳の女の子というか女の人というか、その辺の気持ちはそんなにこまごまとは書いてなかったんで、わかんないけど。結婚についての考え方とかもかなり違ったんだろうね。
あ、そうそう、夫が、金沢限定の(つもりの)彼女の家の写真と、「将来結婚したらこんな家建てたいな」写真を一緒に保管してるのは謎だったなぁ。いっぺんに見たらどよーんとしそうだけどな。まあそんなことで傷つくような人は、あんな大胆なことしないかな。。。なんか謎だったなぁあの人。同棲してただけでなく、事実婚状態だったんだよね。彼女には偽名言って、職業も偽って、限定彼女のつもりだったのに、あんな遠いとこに一緒に住んでそこから毎日通勤して、てなんかすごいエネルギーだ。。。。。。