夢を与える

夢を与える

滅多に単行本を買わないのですけど久々に買いました。
うーん。。。なんでこのお話を書いたのかしら。
今回は前2作のような一人称ではなくて三人称なんだけど
こう、なんていうのかしら
あの一人称の綿矢節にこそピピっとつぼを押されて、おお、上手い!なんてことも
感じていたのになぁ。。。と・・・
しかしこれから先ずっと一人称しか書かない、なんてわけにもいきませんし
ここらで新しい綿矢さんを見て!ということなのかなぁ…
内容的にも、前作の受賞で大騒ぎされた
かわいくて純朴で才能に溢れた綿矢さん☆みたいなイメージから脱皮したいのかなぁ…
(しかしそれって単純すぎる感想?)とか ぐだぐだ思ってしまうのは
やっぱりこのお話にはあまり惹かれなかったためでしょう。
なんか、細かいあらすじ、ていう感じだった。ずっと説明文みたいな。
例えば、そのCMはどんなシーンで出来てるのか、とか、
夕子には実際どんなファンがいるのか、とか、
レースの解説はどんなセリフなのか、とか、
沖島さんはどんな人で、お母さんとどういう風にうまくやったりもめたりしているのか、とか、
そういうことをもうちょっと具体的に書いてあると
そういう中で芸能人として生きている夕子が見えてきて
感情移入しやすいかなぁ。。。
とか書いてる中で思ったけど、家族のことと恋愛のことはもうちょっと具体的なセリフなんかがあるから
芸能人っていうのはまあ設定であって、本題ではないってことなんだろうなぁ
でも、芸能人である夕子、が、主人公なんだから
そこらへんをやっぱりもう少しリアルに感じられたらいいかな〜なんて。思いました。まる。
表紙はきれいでタイトルも面白いですね。