一の悲劇

ネタバレありです

一の悲劇 (ノン・ポシェット)

一の悲劇 (ノン・ポシェット)

一の悲劇 (ノン・ノベル)

一の悲劇 (ノン・ノベル)

山倉史郎の息子隆史と間違えて隆史の友達茂が誘拐され、殺害される。
しかし実は茂は茂の母路子と山倉の間にできた子だった。
で誰が犯人か、動機は何か、というお話です。
怪しげだった、隆史の血のつながった父親三浦にはアリバイがあり、しかも何者かに殺されてしまいます。
関係者全員をぐるっと推理が回って、一番怪しくなさそうな人?が犯人。
というスタンダードな感じです。
法月倫太郎も昔の作品だけあって?存在感薄め。あんま役立ってません。
本屋のポップにつられて買ったけど、傑作!という感じではありません。そこそこ。
そしてなんか子供の描写が薄すぎる気がするな。。。そこもハードボイルド風味ってやつでしょうか。
 
 
以下はずばりネタバレメモです。話の内容すぐ忘れちゃうので。
隆史と間違えて茂が殺されたと見せかけて、実は茂の殺害がこの事件の目的。
犯人は山倉の妻和美。隆史の血のつながりのある父親で和美の亡くなった妹次美の夫三浦が共犯者。
友達として仲良くしていた路子の息子茂が山倉の子供だということに気づき、路子から茂を奪おうなどと思い、茂を殺すことにする。
隆史が風邪なので、迎えに来た茂一人が家を出たため、犯人に勘違いされたという状況を作り出せたのは和美。
実際は茂は家を出ることなく和美に監禁される。
(誘拐されたと通報があった後家を含めて探されるということはないのかな?家は探さない?)
脅迫電話などは共犯者三浦が行う。
殺害は、家に警察や路子などがいる中で、和美がガレージで行い、山倉の車に死体を入れる。
山倉は身代金を運んでいるつもりだったが実は知らずに死体も運んでいた。
車を降りて階段で転んで気を失ったのも犯人の仕掛け。
その間に車から死体を出して青梅に運んでいた。
(身代金目的と思わせるためにお金も持っていけばよかったのに・・・邪魔になるからかな?)
 
三浦が死んでいたとき密室になっていたのは、三浦自身がダイイングメッセージとして残った力で鍵をかけたため。
以前に法月に「閂を使ったトリック」と言い残していた・・・のを思い出してもらうためよね。
(和美に殺されることも覚悟していたかもと法月か誰かがいっていた割には、犯人は伝えたかったのか?)
閂は門と一で、門倉一美を表している。
実際は一美ではなく和美だが、長女であること、次女が次美であることから一美だと勘違いしていたらしい。
(ここで「一」の悲劇が出てきましたね。でもこじつけぽいな。)