緋色の迷宮

緋色の迷宮 (文春文庫)

緋色の迷宮 (文春文庫)

わーお。
タイトル緋色の迷宮ですが、どよんとブルーになれます。
地に足のついたドヨンです。
しかし
↓ネタバレ
思春期だし反抗期だし、父親が自分を疑っていることに傷ついたり反発したりする気持ちもあるだろうけど、自分が少女を誘拐して殺したのではないかと疑われているという事態で、実はその疑われている時間には彼女に会いにいっていたんですっていうのを言わないってのは、何故なの?という気がしました。少女の身を案じるなら尚更、自分が犯人ではないことを証明して、ほんとの犯人を捜すようにしてもらわないと、と思うのでは…。
 
知っていると思っていた人の知らなかった顔を見てしまったり…夫婦仲もうまくいって順調にきていると思っていたのに妻から自分や自分と結婚した妻自身の人生に対する諦めを見せられたり…なんだかんだいっても基本的には愛しているはずの息子を嫌いだと思っている自分に気づいたり…っつって、色々あるわけですが、今回のお話の中では、うまくいきそうになった矢先に息子がなくなってしまったこともあって、修復できない方向にいってしまいましたが、実際は、うまくいっていたはずだったのに嘘だった!っていう1方向だけじゃなくて、自分の理想とは違っていたり嫌いだったりすることも色々あるけど楽しいことも好きなところもあって、という方向もあって、まぁ長年付き合ってきたから…みたいなのもあるし、愛憎入り乱れつつごたごた絡み合いながらあっちこっち行きながら進んでいく…のかなーと思いま し た。